上場企業の社長として成功を収めた佐藤誠司(35)。
若くして起業した会社を大きく成長させ、誰もが羨む地位と財産を手に入れた。しかし、成功すればするほど彼の心は満たされなくなっていた。
そんなある日、甥に誘われて観戦したFPSの世界大会で、誠司は人生を変える光景を目にする。
世界最高峰の舞台で戦う選手たち。
熱狂する観客。
そして、日本チームの惨敗。
試合後、実況者は語った。
「日本に才能がいないわけではありません。足りないのは環境です」
その言葉は誠司の胸に深く突き刺さった。
才能がいるなら集めればいい。
環境がないなら作ればいい。
そう決意した誠司は、自らの資金を投じてプロeスポーツチームを設立する。
だが、ゲーム経験はほぼゼロ。
専門用語も分からない。
選手からは「オーナーなのに何も知らない」と呆れられ、チーム運営も想像以上に困難だった。
それでも誠司は、経営者として培った人を見る目と組織作りの才能を武器に、夢を諦めかけた元プロ、埋もれていた天才、問題を抱えた若手選手たちを集めていく。
目指すは世界一。
選手たちは世界最高のプレイヤーを。
誠司は世界最高のチームオーナーを。
これは、FPS未経験の社長が人生を賭けて世界最強のeスポーツチームを作り上げるまでの物語である。