伯爵令嬢クラリッサ・カステッリーニは王太子の側妃に選ばれてしまった。
王太子は正妃と仲睦まじいが結婚して五年過ぎても子供がいなかった。
故に側妃としての役目は明朗だ。
それだけに誰も彼もが避けていた側妃だというのに。
将来は男爵を叙爵して伯爵領の片隅でスローライフを送るため、婚約者を作らずに来たのが仇になった。
クラリッサだって仲良し夫婦の間に割って入りたくはないが、王命だから仕方ない。
スローライフの夢を捨て側妃になることを了承したのだが、
「君を愛することはできない」
と初夜にのたまった王太子を、引っぱたくこともできない。
けれど元第二王子・現公爵であるファビオ・ディ・ブオナパルテの言葉に吹っ切れた。
付いてきてくれたメイド、元友人・現侍女たちとやりたいことをやって生きていくことにした。
手始めに直轄領に赴き、代官の真似事から始めることに。
ファビオに興味を持たれたことからクラリッサの運命は変わっていく。