三国志を二百回読み込んだ四十歳の法人営業マン・林健一が、階段から落ちて死亡。転生先は、東洋風異世界の没落士族の末子、十歳の林徳だった。
家には病弱な母。神から授かった能力は、戦場を読む『戦盤』、前世の書を脳内参照する『万書の眼』、運命の人を引き寄せる『縁』──だが、戦闘力はゼロ。
「母の薬代だけ稼げれば、それでいい」
そう願う彼を、山賊も、追われ者の武人も、薬師の老人も、亡国の姫まで、なぜか慕って傍に集まってくる。
各地に英傑が現れ、群雄が割拠する、後漢末そのままの時代。
出世する気なんてない十歳のおっさん軍師が、徳望と知略で、気づけば天下を動かしていく。