魔王を討ち、人類を救った――はずだった。
だが勇者アベルマスが次に目を覚ましたとき、
世界からは魔王も魔族も消え去っていた。
歴史にも伝承にも、その痕跡はどこにもない。
代わりに世界の常識となっていたのは、
各地に存在する巨大な迷宮《ダンジョン》と、
そこへ挑む迷宮探索者《ダンジョンシーカー》たちだった。
しかしアベルマスだけは知っている。
自分が生きていた時代に、迷宮など存在しなかったことを。
失われた時代はなぜ消えたのか。
なぜこの世界では、迷宮が当たり前になっているのか。
その違和感の正体を追うため、
元勇者は迷宮探索者育成学園へ身を置く。
学園での出会い、探索、戦いの先に待つのは、
世界の空白と迷宮の異変。
千年後の世界で、元勇者は迷宮の真実へ挑む。