食堂の看板娘である少女リーベ。
彼女は英雄を父に持ちながらも、自分は戦いではなく料理人として生きていくことに決めていた。それは女の子に生まれたからであり、食堂の娘に生まれたからだ。
そこに不満はなく、彼女は自らの人生が素晴らしいものであると疑っていなかった。
しかしある日、街中に魔物が出現し、犠牲者が出てしまう。
人々は魔物を恐れながらも、すがれる存在がなかった……英雄はすでに引退していたのだ。
恐怖は募り、人々を……街を蝕んでいく。
そんな切実な光景を前に、リーベは自らの使命を見出す――