公爵令嬢エリナは、秋の大舞踏会で第二王子から婚約破棄を宣言された。
理由は「聖女メリア」への真実の愛。満場の前で悪女と断じられたエリナは——微笑んだ。
「謹んでお受けいたします。ご縁がなかったということで」
泣きもしない。怒りもしない。ただ完璧な礼をして、背を向けた。
悪評と絶縁状の嵐の中、エリナが選んだのは誰もが嫌がる辺境の地。
待っていたのは、食料不足に苦しむ過酷な土地と、寡黙で不器用な辺境伯カイン。
けれどエリナには、この世界の誰も持たない「武器」があった。
帳簿を正し、食料危機を乗り越え、辺境を変えていくエリナ。
その傍らで、無口な辺境伯は黙って灯りを増やし、紅茶を取り寄せ、マントをかける——一言も、理由を言わずに。
一方、エリナを失った王都では、全てが静かに崩れ始めていた。
ざまぁ×溺愛×ハッピーエンド。
捨てられた令嬢が辺境で花開く、痛快逆転ラブストーリー。