貴族のみが通える王立学園の二年生であるブライアンは、ファラー伯爵家の三男ではあるが、家は見事なくらいに没落していて、病気の父を抱えて貴族とは思えない貧乏生活をしている。
毎日の食事代にすら困っているブライアンの唯一と言っていい楽しみは、学園の生徒なら誰でも無料で利用できる図書館に通うことだった。
本を読むのも好きだが、ブライアンが図書館に通うのにはもうひとつ理由があった。
いつもブライアンの前の席に座る、一人の女の子。
お互いに言葉を交わすこともなく、ただ向かい合って本を読むだけではあったが、それでもブライアンは可愛いその子に会えるのが密かな楽しみだった。
そんな風に放課後の時間を過ごして季節を二つほど見送った頃、その女の子が話しかけて来て……?
「悪役令嬢を断罪した、その後で」シリーズ関連のお話になります。
前作を読んでいなくても読めますが、ブライアンの家庭事情が微妙にわからないかもしれません。
作中、感染症が大きなキーワードとなります。
それにより、辛い描写も入ります。
このご時世に不謹慎だ、今はそんな話は読みたくないと思われる方はご遠慮ください。
超のんびり連載になります。
ゆっくりペースにおつき合いいただける方、よろしくお願いします。