竜帝の娘、玻璃竜ナデシコは竜になれない「美しいだけの娘」と幼い頃から蔑まれていた。人間に師事して魔術師の最高位に達しようと、同族に認められることはなく、勝ち気ながらに父の本心を恐れ続ける。
大国の王子ネオンは父によって性別を偽られた少女だった。幼い頃に心を破壊され、姉たちに庇護されても、傷は癒えずにネオンから生への実感を奪い続ける。悪魔との殺し合いでしか充足を得られず、死の脅威がなければ過去の恐怖を忘れられない。圧倒的な武力と壊れた心が歪なままになっていた。
ナデシコとネオンは政略結婚の名目で引き合わされて、互いを知っていく。
竜にまつわるおぞましい発端。ネオンたち姉妹を破壊した悪意。ネオンがかつて引き起こしていた「史上初にして最後かつ最悪の事故」と、ナデシコの世界を崩壊させかねないほどの知性と才覚。最大宗教との戦端が開かれ、それらが絡み合う中でナデシコとネオンはかつての傷を支え合い、飲み込んで、本来の心を取り戻していく。
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