「お前が死ぬなら、俺が世界ごと敵に回る」——元聖騎士の魔王、千年越しの独占欲。
「聖女」——それは世界を守る聖なる称号ではなく、命を燃料に結界を維持する人柱の名だった。
歴代最後の聖女リーリエは、終わらない苦痛に疲れ果て、静かに死を望んでいた。
崖から身を投げた彼女を拾ったのは、人類の敵たる魔王カイン。
「お前が死ぬと世界が終わる。だから俺の隣にいろ」
その言葉は束縛か、それとも救いか。
かつて初代聖女を救えず「魔王」の汚名を着せられた元聖騎士は、数百年の孤独の果てに、最後の聖女を守る道を選ぶ。
教会の陰謀、歴代聖女が遺した秘密、そして「誰も犠牲にしない第三の道」——死にたがりの聖女と、死なせたくない魔王の旅が始まる。