大陸の南端、港町ナホトカで孤児として育った少年ゼイン。
裏社会に身を置きながらも、人々に愛され、育ての親や仲間と共に自由と誇りを知る日々を送っていた。
だが、ある日突然、理不尽な暴力によってその日常は奪われる。
友人アリステアと共に港を離れたゼインは、幾つもの出会いと別れを経て、自らの才覚と信念を磨き上げていく。
ルグルスの大森林に小さな集落を築いたゼインだったが、広大な大陸は戦乱の渦中にあった。
歴史あるルトニア王国は、急成長したサイサリス公国によって滅ぼされ、
そのサイサリスもまた、新興ゆえの内紛と混乱に揺れていた。
一方、ドライゼン帝国は北方で西側諸国連合と対峙し、
東のザルツ王国は分裂した王国の再統一を目指して勢力を拡大していた。
権力と策謀が錯綜する中、ゼインは混迷のサイサリスに介入し、歴史の舞台にその名を表す。
やがてティモール王朝の王位継承者となり、剣と信念と仲間の力によって王の座に就く。
生まれも血も持たぬゼインになぜ人は従うのか
それは彼のすべての行動が、「絆」と「信頼」に裏打ちされていたからだ。
全てを手に入れたいと望むゼイン。
望まぬ王位を継承したハキーム。
生まれながらに全てを持つマテオ。
それぞれ異なる出自と理想を持つ三人が、広大な大陸で覇を競い合う。
協調と裏切りが交錯する激動の戦乱の中、ゼインはただ一つの願い。
「歴史にその名を刻むこと」を胸に、剣を抜く。