人はなぜ地上を都市で塗り固め、空を渡り、宇宙にまで進出するようになったか――石炭紀があったからだ。
「かつての世界の残骸を眺めると、好奇心旺盛な人なら誰でも、その好奇心を掻き立てられるに違いありません。」
――ジェームズ・パーキンソン『Organic
Remains
of
a
Former
World』より 太陽系をその最大版図とし、地球の地下資源を掘り尽くした人類が目指したのは、地質時代の彼方だった。
白亜紀、ジュラ紀、デボン紀。西暦は時空暦に改められ、入植は日々進んでいる。
しかしひときわ開拓が遅れ、退行の気配すら呈し始めている時代があった――石炭紀。
そこでは、生物よりもむしろ、地球そのものが脅威であった。
機械文明の起点にして、その最果てをゆく一人のフィールドワーカーの手記。
*本作はカクヨムにも一部投稿しています。
A
Narrative
of
Travels
in
the
Carboniferous
during
the
Age
of
Temporal
Colonization
with
Observations
on
its
Natural
History
Geography
Climate
and
Folkways