かつて世界を救った勇者――リィナ。
仲間と共に魔王を討ち、栄光の未来が約束されていたはずだった。
だがその勝利の裏で、
彼女は仲間に裏切られ、力も名誉も愛も、全てを奪われる。
信じていた仲間は絆よりも自らの野心を選び、
正義を掲げる者たちは、己の正義の為に彼女を“不要な存在”として切り捨てた。
――正しさの名のもとに。
絶望の中で出会ったのは、
かつての敵であり封印されていた魔王――カイゼル。
「取り戻さないか?奪われたモノ全てを…
そして思い知らせてやれ。裏切りに代償を…」
その言葉に、リィナは頷く。
守る正義など、どこにもなかった。
復讐を誓ったリィナは、
かつての勇者としての名を捨て、
闇と契約し、復讐者として歩き始める。
裏切った元仲間――
王国魔法協会の天才魔導士。
教団に忠誠を誓った聖職者。
友である恋敵を殺し寝返った最強の騎士。
そして親友であり、全てを奪った軍師。
彼らすべてが、討つべき敵。
これは、「正義に裏切られた者たち」が選んだ復讐の物語。
世界を救った勇者は、
世界を裁く存在へと変わる。
――復讐は、悪か。
――それとも、救済か。
答えは、
血と闇の果てにある。