かつて“魂の勇者”と呼ばれた男レイセルは、先代魔王との戦いに敗れ、命を落とした。
――はずだった。
百年後。
彼はなぜか、現魔王によってアンデッドとして蘇らされる。
しかもその理由は――
「魂のまま漂われても邪魔だから、魔王軍で働け」
こうして元勇者は、まさかの“魔王軍就職”を果たすことに。
だが新たな身体は、最弱のスケルトン。
魔力はゼロ、能力も最低クラス。
さらに追い打ちをかけるように告げられる衝撃の事実。
かつて共に戦った仲間たちは、魔王を前に逃げ出していた。
そしてその子孫は――百年後の世界で悪に堕ちていた。
すべてを失った元勇者は決意する。
「なら俺が止める。あいつらの“その後”を」
堕ちた人間も、虐げられる魔物も――
その歪みごと、叩き直すために。
最弱の骨となった勇者が、魔王軍の一員としてやり直す異世界譚。
これは、敗北から始まるもう一つの勇者の物語。