十五歳の侯爵令嬢リリアは国王ヨハネスから側妃として登城するよう王命を受ける。王妃との間に子供が出来ないという理由で。応接室に突然現れた王妃はいずれは国に帰ると宣言し出て行った。父親と一緒に話を聞いたその日、一夫一妻制のこの国で夫を共有することを嫌悪するリリアは家族と一緒に国外に逃げようとしたが、使者がやって来てしまう。王族を信じられないまま、家族を守る為リリアは側妃になることを決意する。やがて毎日の訪問は妊娠し易い月に一度の訪れになっていた。諜報から王妃の元へ頻繁に通っているとの情報を手にしたリリアは侍女にある薬を用意させた。
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