原初の吸血鬼VS不死の魔女VS失楽園の悪魔
「原初の吸血鬼」アドラステイア・アンブロージアこと月永 永遠(つきなが とわ)は、聖女の血を飲み、呪いにかかる。それは、人間を襲えないこと。悠久の時を生きる吸血鬼にとって死刑宣告に等しい呪。
「不死の魔女」モルガディア・ノクスこと白雪 澪(しらゆき みお)は、狂気の実験により不死の肉体を得る。しかしそれは、忘却の欠如をもたらす最悪の結果となった。
2人は、謎の力を持つ、家成 一人(いえなり かずと)に惹かれる。
「モラルなし」学年一の美少女 吸血鬼VS「メンヘラ、ヤンデレ」クールビューティーの先輩 魔女
これは2人の死ねない人外が、一人の男を巡って繰り広げる闘い。
月永 永遠
「一人は、私だけのものだから。強力な所有紋に上書きしておいた。魂の奥底で、もう彼は私に逆らえない。あんたの思い通りになんかさせない」
白雪 澪
「でもね、私の所有紋はもっと深い場所に刻んであるの。来世でも、一人は私のもの。しかも――服従の制約付きで、ね」
第3の「失楽園の悪魔」リリス・セレスティア・ノクティス
愛川 りり !!小学生が…
「お前たちがお兄ちゃんに出会う前に、すでに契約書を交わしている。悪魔との契約は絶対だ!!」
「この男は――私のものだ! 私だけのもの! お前たちの所有など、無効!!!絶対に認めない!!」
「あの〜ほら、みんな仲良く…」
ほぼ同時に三人の声が重なる。
永遠
「一人はうるさい」
澪
「ここは任せろ」
りり「お兄ちゃんは黙ってて」
一人は小さく、ただ「はい…」