戦争は禁止された。
かつて世界大戦によって人口が激減した未来。国家間の争いは、実際の武力衝突ではなく、戦術競技《TACTICAL
FRONT》――通称“TF”によって決着をつける時代となっていた。
敗北すれば、資源、貿易権、軍事制限、国際発言権を失う。
それは“ゲーム形式の国家戦争”。
そんな世界で暮らす高校生・神谷湊(かみや
みなと)は、TFが授業科目として存在する高校に通う、ごく普通の生徒だった。
TF戦術、心理戦、チーム演習。成績優秀者は国家候補《強化選手》に選ばれるが、湊にその資格はない。
理由は単純。
――弱いから。
そんなある日。
校長から世界最強のTFプロプレイヤーにして、
日本国家代表―― カムイ
彼が失踪したことを告げられる。
そしてあり得ない依頼を持ちかける。
「君に、カムイの代役を務めてもらいたい」
しかも――
世界中に対して”カムイ本人”を演じ続けなければならなかった。
自分が“カムイではない”ことは、絶対にバレてはいけない。
これは、撃てない少年が“勝ち方”だけで国家戦争を制していく物語。
最強プレイヤーではない。
だが彼こそが、世界最強の“司令塔”だった。