「子供も産めないお前のために、彼女がヴァルデン家の跡継ぎを産むんだ!」
妻ではなく、身重の愛人だけを川から救い出した侯爵ロナルド。
彼は、行方不明となった悪妻・ヴィオレッタの捜索を拒み、亡骸もないまま妻の葬儀を行う。
その後、妻の日記から、彼女が自分を最期まで愛し、腹に宿った我が子を大切にしていたことを知る。
「私が二人を殺してしまった――」
彼が妻の亡骸を探して一年。
死んだはずの彼女が幼子を抱き、別の男の妻となって彼の前に現れる。
※本作は、短編『あの日、妻と子を殺したあなたへ』を加筆・再構成した連載版です。