「エレオノーラ・ロッセ! 私はこの場で、君との婚約を破棄する!」
王宮夜会で突然始まった、第二王子による公開断罪。
しかし、その場に居合わせた王立婚約調停官エレナ・ヴァイスは、淡々と記録板を開いた。
「この婚約破棄、手続きに重大な不備があります。よって、現時点での宣言は無効です」
王立調停官の記録板に刻まれた発言は、国神契約により王国の正式記録となる。
王子の宣言も、証言者の言葉も、破棄理由も、もう消すことはできない。
慰謝料。
持参金返還。
名誉毀損。
婚約不履行。
感情ではなく、記録で裁く。
これは、公開断罪の嘘を王立調停官が暴き、踏みにじられた令嬢たちの尊厳を取り戻す物語。
※本作はカクヨムにも掲載しています。