子供の頃に家族に捨てられたシュリは、三つ年上のカイゼルに助けられ、大貴族であった彼の実家に引き取られて共に育った。いつも優しく、まるで自分の大切な宝物のように接してくれたカイゼルに、シュリはいつしか恋をした。ただ、彼はシュリの想いには応えてくれず、「もう少し大きくなったらな」とはぐらかした。月日は流れ、シュリは大きくなった。ようやく彼と結ばれる大人の女性の体になれたと喜んだのも束の間、騎士になっていた彼は護衛を務めていた王女に恋をして、彼女亡き後も想っていた。シュリは胸を痛めたが、彼の幸せを優先しようと、何も言わずに去ることに決めた。
どちらも叶わない恋をした――はずだった。
※関連作がありますが、これのみで読めます。アルファポリス様等で掲載していた同名タイトルの短編を、R15版の中編として書き直したものです。全18話です。
※恋愛小説のつもりですが、戦闘シーンがあります。