『僕の理想はね、ルルアンナ――』
社交界の華と呼ばれる侯爵令嬢のルルアンナは、帝国の皇太子フェリオルドの婚約者である。
フェリオルドを深く愛する彼女には秘密があった。
それは、とてつもない猫かぶりで本性を隠していること。家族も友人も、婚約者にさえも。
全ては幼き頃に聞いたフェリオルドの理想を叶えるため。
ルルアンナはそのためならば、聖女を演じることも悪女になることも厭わない。
そして今日も、彼に愛される理想の皇太子妃になるために、彼女は猫をかぶり続ける。
☆ これは、猫をかぶって人を欺き、陰では邪魔者を蹴落とし排除する典型的な悪役令嬢が、誰にもそれを暴かれることなく幸せになっちゃうお話です