俺はある日、見知らぬ場所で少年の姿となって目覚めた。ここに来た当初は散々で、魔物に追われ、黒豹にしごかれ、俺の命はいくつあっても足りないほどに過酷だった。
そんなリヴルバースと呼ばれるこの世界では与えられた属性こそが全てとされ、誰しもが属性を宿して生まれてくる。いかにもファンタジーな剣と魔法の地に流れ着いた俺の体にも、当たり前のように不思議な力<地属性>が宿っていた。
「はあ?
地属性?
んなもん、肥料作るしか能のない力じゃないのか?」なあんて、鼻で笑われるほどの力。魔法書すらも碌にないガラクタ扱いで、初めは本当に落胆したものだ。
けれど、俺は諦めなかった。この世界にきて出会ったかけがえのない仲間たちを守るためにも、俺は必ずこの拳で強くなってみせる──最弱からの最強に、成り上がってみせるんだ。
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当作品はカクヨムにも掲載しています。