「正妻の座を、私に譲ってくださいませんか?」
優秀な魔法士だったエレナは、愛するアルベルトとの結婚を機に魔法士団を辞め、五年間、侯爵夫人として領地を支えてきた。ところがある日、アルベルトと愛人のミレーユから、別れを切り出されてしまう。
そんな行くあてもなく王都を歩いていたエレナに、懐かしい声がかけられた。
「……先輩?」
そこにいたのは、かつて魔法士団で面倒をみていた後輩のジルだった。
五年ぶりに再会した彼は、なぜか王国随一の筆頭魔法士になっていて――。
「恋心を忘れる魔法、かけてあげましょうか」
そんな都合のいい魔法なんてあるわけないと思っていたエレナだが、この後輩、なぜかぐいぐい迫ってくる!
「先輩を俺のことで頭いっぱいにする魔法です」
「あなたが結婚する時、俺がどういう気持ちだったか分かりますか?」
過去の恋を忘れたい元侯爵夫人と、今度こそ好きな人を手放したくない年下筆頭魔法士の、離縁から始まる人生やり直しのお仕事&溺愛のお話。
☆同タイトル短編版を連載化したものです。話の流れや結末が異なりますので、こちらもお楽しみください!