”エウラリア”は聖女になる筈だった………しかしその意識は奪われて、気が付けば私は偽物の聖女として、死刑を与えられた。
十二歳になったばかりの冬、小説という物語が始まる、遥かその前に。無意味に、無価値に、本当にあっけなく断罪されて、人生を奪われた。
”偽物の聖女”は破滅した。尊厳を踏みにじられ、その足を奪われ、魔物の餌として捨てられる………このような人生では終われない、絶対に生きて、生きて、生き延びてやる―――例え、どんなことをしても。
これは、復讐より始まる物語。そして、新たなる神話を紡ぐ物語。
泥の中から這い上がり、美しい獣へと至る英雄譚
※ハードな描写を多分に含みますのでご注意ください。