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取得日時> 2026-09-06 07:19:04
第百階層ノ異邦人
世界は、百の階層からできている。
第100階層が世界の底。
第1階層が世界の頂。
そして第1階層のさらに先には、誰も見たことのない「地上」があるという。
生まれた階層から出ることなく、そこで一生を終える。
それが、この世界の常識だった。
第100階層で生まれ育った青年レンも、本来ならその一人だった。
けれど彼には、幼い頃から抱き続けてきた夢がある。
――地上を見てみたい。
亡き母から聞かされた、どこまでも続く青い空。
夜空に輝く無数の星。
果ての見えない海。
そのすべてを自分の目で確かめるため、レンは第100階層を旅立った。
ところが、辿り着いた第99階層で、レンはありえないものを発見する。
そこには、第100階層から出たことがないはずの母の痕跡が残されていた。
なぜ母の名前がここにある?
疑問を抱きながら第98、第97、第96階層へと進むレン。
未来を見る異能を持つ少女。
迫害される獣人。
故郷を失った魔族。
旅の中で仲間を増やし、母の残した足跡を追ううちに、レンはこの世界の奇妙な矛盾に気づいていく。
上へ行くほど豊かになる世界。
上へ行くほど発達する文明。
それなのに――
なぜか上へ行くほど、「第100階層」を知る者が減っていく。
やがて第50階層へ辿り着いたレンは、世界の秘密を知る古代種の老人と出会う。
「俺は第100階層からここまで上ってきた。母さんも、この先へ行ったんだろ?」
そう尋ねるレンに、老人は告げた。
「異邦人よ――お前は、上ってなどいない」
これは世界の底から地上を目指す青年が、
亡き母の足跡を追い、
百階層に隠された真実へと辿り着く物語。

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