「お前ならうまくやれる」——それだけ書いた手紙と、ダンジョンの権利書を残して、祖父は逝った。
山間の小さな村で育ったレイン(18歳)は、特別な力も、お金も、経験もない。
あるのは丈夫な体と、困っている人を放っておけない性格だけ。
相続したのは「霧穴(きりあな)」と呼ばれる廃ダンジョン。
中に入ればモンスターだらけ。装備なし、仲間なし、資金なし。
最初は身を低くして、コソコソと薬草を摘む日々。
祖父はなぜこのダンジョンを遺したのか。
霧穴の奥に、何が眠っているのか。
お人好しな若者の、ちょっとのんびりした(でも気づいたらとんでもないことになっていた)成り上がり物語。