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取得日時> 2025-06-15 17:14:15
星の屑から
 傷付いた仲間が横たわっていた。
 先刻まで笑顔を見せ、今までともに戦ってきた戦友。
 背中に致命傷を受け、もう言葉を発することもない。
 流れ出た血液が懐かしい思い出とともに溢れ出る。
 こんなはずではなかった。
 廊下に備え付けられた明かりが風で煽られ、
 冷気が鎧の隙間から抜けていく。
 城の防備は万全のはずではなかったのか。
 己の剣を握りしめる。
 揺らめいた剣先を、敵に向けた。
 あれだけ研鑽を積んだ日々を裏切るように、手の震えが止まらない。
 恐怖にすくみ、足も重い。
 眼前には巨躯の魔物。牛頭で鋭い双角を持つ。
 人間のような体つきが、不気味な雰囲気を醸し出す。
 両手には鍔のない刀を一振りずつ。
 戦友の背中を心臓ごと貫いた刀を抜き、付いた血を払う。
 光の無い双眸をこちらに向ける。
 魔物のゆっくりと歩き出す動作に、脈動する自身の心臓が凍てつく。
 瞬間、絨毯に広がった鮮血。
 薄汚れた廊下の奥で、悲鳴にもならない声が漏れた。
 震える剣を振る間もなく、凶刃に体を引き裂かれる。
 凍てついたはずの自分の血は、思ったよりも暖かかった。
 止めどない吹雪がふきあれるこの地より、遥か遠い場所。
 とある教会で一人の捨て子が拾われた。
 夜空の色をその目に宿す。
 後に、目に映る全てを救ったとされる子ども。
 混乱を収め、万世を平和に均した彼の者たちと、同じ力。
 この物語はその少年が歩んだ軌跡。
 魔王を巡り、星を救う。
 少年たちの冒険譚である。

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