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取得日時> 2025-10-19 17:09:03
星の屑から
 傷付いた仲間が横たわっていた。
 先刻まで笑顔を見せ、ともに戦ってきた戦友。
 背中に致命傷を受けた彼は、
 もう言葉を発することもないだろう。
 流れ出た血液が懐かしい思い出とともに溢れ出る。
 こんなはずではなかった。
 廊下に備え付けられた明かりが風で煽られ、
 冷気が鎧の隙間から抜けていく。
 城の防備は万全だと聞かされていたし、
 自分でもそう思っていた。
 ひしと剣を握りしめる。
 揺らめく刃先を正面に向けようとしたが、
 あれだけ研鑽を積んだ日々を裏切るかのように
 手の震えが止まらない。恐怖にすくんだ足が重い。
 牛頭に鋭い双角。眼前に佇む巨躯の魔物。
 人間のように二足で立ち、
 両手には鍔のない刀を一振りずつ。
 心臓を貫いた刀の根元、血泡が弾ける。
 戦友の背中からそれを引き抜くと、
 光の無い双眸がこちらに向けられた。
 そんな魔物のゆっくりと歩き出す動作に、
 脈動する自身の心臓が凍てつく。
 床を踏みしめる重い響き。絨毯に広がった鮮血。
 薄汚れた廊下の奥で、悲鳴にもならない声が漏れた。
 震える剣を振る間もなく、凶刃に体を引き裂かれる。
 凍てついたはずの自分の血は、思ったよりも暖かかった。
 止めどない吹雪がふきあれるこの地より、遥か遠い場所。
 とある教会で一人の捨て子が拾われた。
 夜空の色をその目に宿す。
 後に、目に映るすべてを救ったとされる子ども。
 混乱を収め、万世を平和に均した彼の者たちと、同じ力。
 この物語はその少年が歩んだ軌跡。
 魔王を巡り、星を救う。
 少年たちの冒険譚である。

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