空に浮かぶ魔法都市〈ウィスタリア〉
そこに住む見習い魔法使い・リーズは魔法学園の落ちこぼれ。召喚できるのは、ただの蝶。空も飛べず、魔法もうまく使えない。でも彼女にはたったひとつの特別な力があった。
それは蝶の羽から“心の色”を抽出し、魔法のインクに変えること。落ちこぼれの魔法使いがはじめたのは、「魔法の手紙屋さん」
悲しみも、喜びも、言葉にできない想いも、手紙にして届けます。転校生と学園の七不思議を巡ったり、恋やすれ違いを手紙でつないだり。少しずつ誰かの気持ちに触れていく中で、リーズは本当の“魔法”の意味を知っていく――
これは「できない自分」が「なりたい自分」になるまでの、小さな魔法の物語。