未登録の弱小ダンジョンで目覚めた青年ユウの称号は、なぜか
《ダンジョンマスター(仮)》。
“仮”って何だよ、と胃を押さえる彼の元へ、ある夜ふらりと迷宮に迷い込んできたのは国の象徴――聖女セレナだった。
……のはずが、彼女は入口で真顔のひとこと。
「ここ、実家の匂いがします」
翌朝から「ただいま」「ごはん何?」「布団干しますね」と生活を始め、しかもその“帰宅ムーブ”のたび迷宮は勝手に増築されていく。玄関、台所、客間、浴場――罠が“おもてなし設備”に変わり、配下のモンスターはコンシェルジュ化。
一方、神殿は聖女奪還のために監査官・回収部隊・婚約話・世論工作と手を変え品を変えて襲来するが、セレナは完璧な笑顔で全部こう返す。
「帰省なので」
こうして始まる、世界一ゆるい迷宮運営&同居ラブコメ。
押し寄せる厄介者たちへの対応でユウの胃は死ぬ。だが二人の恋は、玄関からじわじわと育っていく――。