ヤバマーズ男爵家の歴史。
それは――“だいたい当主がやらかす”の一言に尽きた。
賭博で領地を失い、毒キノコで死に、恋文で戦争未遂。
努力は全部、裏目に出る。
そして、今代当主、十九歳のアスタ・ド・ヤバマーズ。
貯金ゼロ、食料ゼロ、領地は不毛。
隣の森には、魔物うじゃうじゃ。
――つまり、詰んだ。
「どうせ餓死するなら、魔物でも食ってみるか」
魔物肉は毒、食えば魔物化。
灰汁処理、塩漬け、蒸留、乾燥、発酵。
下痢と発熱を繰り返す、命懸けの実験。
さらに判明、歴代当主たちの“毒キノコ研究”の真実。
血が囁くのは、領主としての矜持?
それとも、バカげた思い付き?
失敗上等、下痢も上等!
さあ、状況を打破せよ!
――このクソみたいな現実、全部ひっくり返してやるっ!
貧乏領地で始まる。
毒物研究×領地経営×狂気ギリギリの再生譚。