ダンジョンが日常となった現代。
モンスターを倒す探索者はヒーローとして称えられ、富と名声を手にしていた。
しかし、倒されたモンスターの“後始末”をする者はいない。
放置された死骸はやがてバグ化し、世界そのものを蝕んでいく。
その汚れを黙々と片付ける職業がある。
モップとバケツ、掃除機を手にダンジョンを巡る底辺職――清掃員。
主人公・カイ・シノハラは、探索者に馬鹿にされながらも、
ただ「目の前のゴミを拾う」ためにダンジョンへ向かう。
世界は巨大なプログラムで動いており、
彼の仕事は世界の不具合を修正する“デバッグ”。
世界修正率は0.004%。
完全修復には六十万年かかると言われている。
それでも彼は今日も掃除をする。
評価も見返りも求めずに。
これは、
誰にも見られなくても世界を守り続ける
――ダンジョン・デバッガー清掃員の物語。