『婚約破棄された悪役令嬢ですが、追放先で出会った辺境騎士に溺愛されてます』
王太子に婚約破棄を突きつけられ、偽聖女にすべてを奪われた悪役令嬢セレスティア。
家からも見捨てられ、寒村へ追放されることに。
「これからは一人で生きていくしかないのね……」
そう思っていた彼女が出会ったのは、村を守る無骨な辺境騎士レオンだった。
不器用だが誰よりも優しい彼に助けられながら、セレスティアは少しずつ村の暮らしに馴染んでいく。
読み書きを教え、井戸を掘り直し、子供たちに料理をふるまう。気がつけば「悪徳令嬢」と呼ばれた彼女は、村人たちに頼られる存在になっていた。
一方その裏で、王都では偽聖女マリアンヌと王太子の陰謀が進んでいく。辺境を襲う魔物の影、王都からの圧力。
迫る危機の中、セレスティアは騎士と共に立ち向かう決意を固める。
そして、すべてを失ったはずの彼女が手に入れたものは――
無骨な騎士の溺愛と、かけがえのない新しい居場所だった。