アッシュフィールド伯爵家の令嬢リリアーネは、父の死をきっかけに前世の記憶を取り戻し戦慄した。
「私、ゲーム開始直後に主人公のレベル上げ要員(チュートリアルボス)として殺される役じゃない!?」
しかもこの世界は、数年後に「大飢饉」と「内乱」で地獄と化すことが確定している。破滅フラグをへし折り、この先生きのこるためには綺麗ごとを言っている余裕なんてない。
だから私は決断した。父の死の直後、私を毒殺しようとした専属メイド――敵国の急進社会主義国家モドキであるヴァリャーグ連邦共和国の諜報組織「赤い眼」の暗殺者・ステラ。彼女の正体を見抜き、弱みを握り、脅し、私のための最強の「影」として飼い慣らすことを。
「犬として使い潰されるか、狼として私の隣で牙と爪を研ぐか。……選びなさい」
これは、悪役令嬢が一癖も二癖もある仲間と共に、暴力と金と制度を駆使して来るべき破滅運命をねじ伏せる。優雅で野蛮な生存戦略(サバイバル)。