新鋭哨戒機PX-2に課せられたのは、ごくありふれた洋上監視任務。
しかしその空の下で、乗員たちは“あり得ない艦隊”と遭遇する。
旗艦は全通甲板を持つ巨大空母、周囲を固める巡洋艦や補給艦、そして編成に組み込まれたクルーズ船。
さらには艦尾に翻るのは、見慣れたはずの旭日旗――。
「所属を明らかにせよ」との呼びかけに返ってきたのは、常識を覆す言葉だった。
「こちら、日本国防軍、天上自衛隊、第一次恒星間転移派遣隊――旗艦『かが』」
存在しない組織、あり得ない艦名、そして歴史の齟齬。
淡々とした無線のやり取りは、やがてクルーらの想像をはるかに超える“真実”を暗示していく。
彼らは果たして幻を見ているのか、それとも別の“日本”と対峙しているのか。
常識を逸脱する遭遇が、静かな空を戦慄で満たしていく――。
執筆の励みになりますので、感想、レビュー、ブックマーク、リアクションをお願いします。