異世界に召喚された五人の会社員。
四人は高位職を与えられ、勇者候補として歓待された。
だが一人だけ、相沢恒一には何の職業も現れなかった。
この世界では、誰もが職業を持つ。
それなのに職業を持たない恒一は、役立たずとして王国から追放される。
絶望の中で判明したのは、
彼が“無職”なのではなく、他者の職業能力を触れるだけで写し取り、己の中に蓄積できる特異な存在だということだった。
獣人の少女、王国に囚われた元同僚たち、敵国の将軍、古代術を追うエルフ研究者。
さまざまな出会いを経て、恒一は王国が犯した禁忌と、世界を支配する“職業”の真実に迫っていく。
捨てられた男は、もう二度と誰かの都合で切り捨てられない。
これは、追放された会社員が世界の歪みを覆すまでの物語。