天文二十一年三月三日に魯坊丸の父である織田信秀がなくなります。
後ろ盾を失った魯坊丸は、“うつけ”と噂される織田信長と付き合って戦国時代を生きてゆくことになりました。
信長は織田弾正忠家の家臣団と対立しており、家臣団は弟の信勝を次期当主へ担ごうとしています。
織田家の台所を握っている魯坊丸は、まだ七歳(満6歳)です。
魯坊丸は実権と実績を持つ熱田を収める影の小領主まで成長しておりました。
しかし、家臣団の信用はありません。
なぜならば、家臣団の多くは戦を好むばかりの脳筋ばかりであり、七歳という年齢だけで人を判断します。
魯坊丸が家臣団を従わせ、尾張を統一するのは至難の業です。
引き籠もり生活を満喫したい魯坊丸自身も至難の道を歩きたくありません。
信長を傀儡として裏で暗躍し、自堕落な生活を目指します。
しかし、日の本の覇者となる信長が魯坊丸の良いなりなる筈もなく、魯坊丸の苦難が始まります。
魯坊丸は日記を辞めようと思いました。
しかし、魯坊丸が書いた日記を読むのが母上の楽しみであり、日記を書き続けないと言われます。
途方に暮れた魯坊丸。
秘書の千代女、侍女長のさくら、楓、紅葉の業務日誌を元に暇を見つけて日記を書くことにしました。
魯坊丸と彼女達の自堕落な会話をお楽しみ下さい。
『魯鈍の人(ロドンノヒト)
~信長の弟、信秀の十男と言われて~』
魯鈍人外伝~魯坊丸日記~の第三章となります。
第一章と第二章は『魯鈍の人』の背景を説明してきました。
第三章は本編と同じ時間帯となります。
同じ内容を書いても面白くありませんので、魯坊丸の日常を中心に描いております。