「おい、あれ最低男だぜ」
大学中に広まった噂。
浮気、暴力――全部、嘘だった。
それでも俺は、何も言わなかった。
気づけば、全員が敵になっていた。
「悪かった」「勘違いしてた」
今さら謝られても、もう遅い。
――全部、終わったあとだ。
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社会人になった俺は、黙ったまま結果だけを出し続けていた。
評価は奪われ、成果も横取りされる。
それでも、何も言わない。
「……そうですね」
気づけば、あいつはあの男の隣で笑っていた。
理由なんて、知らない。
何も言わないまま、すべてが進んでいく。
誤解も、評価も、人間関係も。
――その結果。
周りが勝手に、手のひらを返してきた。
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最低男にされた俺、何も言わずにいたら全員敵になった――それでも結果を出し続けたら、周りが勝手に手のひらを返してきた。