菅原道真が失墜した陰謀・「昌泰の変(しょうたいのへん)」の首謀者とされた左大臣・藤原時平は若い頃、ある赤子を誘拐するよう命じられた。
赤子は成長し、ある力を持つ少女となった。
やがて少女は権力をめぐる陰謀に巻き込まれ、時平の運命を翻弄する。
少女をめぐる争いが歴史事件と絡み合う。
(以下のあらすじは2024/5/13~掲載「伊予の事件簿『妖かしの醤(あやかしのひしお)』」についてです。)
私、浄見は十六歳。
『兄さま』こと時平様は宇多上皇に隠し育てられた姫、つまり私に夢中・・・のはずなのに、既に妻は二人いるし、宮中にも、た~~くさんの恋人がいる。『浄見を忘れるために色々な女性と付き合った』というけれど、根っからの浮気者と区別がつかないのが悩み。私・浄見は女房・伊予(いよ)として宮中に身を隠しながら遭遇する様々な事件を解決したりしなかったりする!
巷で流行りの幻覚作用のある醤(ひしお)は大人気だけど問題あり。
少量ずつなら大丈夫でも、物も人も中毒になるほど好きになるならやっぱり要注意!
私は今日も魅力と毒を使い分ける!