勇者パーティで「一日一回しかスキルを使えない役立たず」として雑用を押し付けられていた青年・レイ。
ある日、彼は理不尽な理由でパーティを追放されてしまう。
しかし、彼らが知る由もなかった。
レイの魔力量が極端に少ないのは、かつて死の呪いに侵された実の母『白亜の福音』を救うため、その呪いの余波を今も自分の体で肩代わりし続けているからだということを。
「……お前の絶望を、今ここで俺が食いつぶしてやる」
一日に一度、レイが放つ『不文律の反転(インヴァージョン)』は、対象が抱える「マイナス(絶望・呪い・欠陥)」が大きければ大きいほど、それを爆発的な「プラス(奇跡・才能・加護)」へと反転させる神域の力だった。
全感覚を失った魔族の王女、触れるものすべてを腐らせる没落令嬢、盲目の魔女――。
世間に「ゴミ」と捨てられた少女たちの絶望を、レイはその一撃で希望へと塗り替えていく。
一方、彼を捨てた勇者たちは、レイが密かに反転させていた「小さな不運」の蓄積に、じわじわと破滅させられていくことも知らずに。
これは、一撃に全てを懸ける男が、孤独な少女たちと共に最強へと駆け上がる救済の物語。