神から授かる【固有スキル】の優劣が、人間の価値をそのまま決める世界。
青年レイが授かったのは、戦闘には一切役に立たない最弱のハズレスキル【鑑定】だった。魔法も剣の才能もないレイは、Fランクの最低辺冒険者として、上位パーティ『暁の剣』に奴隷同然の「荷物持ち(ポーター)」として買い叩かれる日々を送っていた。
ある日、赴いた『黒鉄の迷宮』で、遭遇するはずのないAランクの変異種モンスター『ミノタウロス・バリアント』が突如出現する。絶望的な戦力差を前に、パーティのリーダー・ガイは自らの保身のため、レイを身代わりの「囮(デコイ)」として化け物の前へと放り投げ、置き去りにして逃亡してしまう。
圧倒的な死と、理不尽な裏切りへの激しい怒り。その極限の絶望のなか、レイの耳に謎のアナウンスが響く。
──『隠蔽されていた固有スキルの真の銘を解放します』
最弱だった【鑑定】は、世界の理を書き換える規格外のチートスキル【神眼の支配者(ディバイン・アイ)】へと覚醒を遂げた。敵のステータスを「1」に改ざんし、強力なスキルを根こそぎ「奪取」する神の目。窮地を脱し、瞬く間に怪物の力を手に入れたレイは、裏切り者たちへの復讐……ではなく、「二度と誰も追いつけないほどの圧倒的な高み」を目指し、ソロでダンジョンの深淵へと突き進むことを決意する。
一方、レイを殺したと思い込み、「悲劇の英雄」気取りでギルドへ戻った『暁の剣』の面々。しかし彼らはまだ知らなかった。自分たちが置き去りにした少年が、世界を揺るがす最強の存在として、すぐ後ろまで迫っていることを──。
「俺を見捨てたこと、せいぜい後悔させてやる」
底辺の少年が、神の眼ですべてを支配し、世界の頂点へと駆け上がる無双成り上がりファンタジー、ここに開幕!