「ごめん。俺、やっぱり三津島とは付き合えない」
至ってモブで陰キャの俺――零宮零士は、ある日クラスメイトである美少女グラドルJK、三津島クロエが、「主人公」である八百原那由太にフラれるところを目撃した瞬間、前世の記憶を思い出した。
ここは大人気ハーレムラブコメ漫画『シュレディンガーの恋』の世界で、なおかつ、今目の前でフラれ、号泣している三津島クロエは、そこに登場する「三番目のヒロイン」であり、しかもヒロインレースにおいて勝つことなど絶対に有り得ない「お色気枠ヒロイン」だったのだ。
かつて重い心臓病を患い、二十歳までは生きられないと言われていた俺は、いくら体を張ったとしても所詮は噛ませ犬、最初から負けヒロインになることが確定していた三津島クロエの「役目」に深く同情し、咄嗟にハンカチを渡して慰めてしまう。
その結果三津島クロエに妙に懐かれてしまった俺は、手酷くフラれ、失恋を引きずりまくる三津島クロエの愚痴聞き兼・慰め役として、一緒に弁当を食べる友達になったのだけれど――。
あれ、なんだかだんだん向けられる感情が重くなってきてない? 俺、ただの陰キャモブなんですけど……。っていうか君、ヤンデレヒロインじゃなく、三番目のお色気枠ヒロインじゃないの? カクヨムにて大幅先行連載中。