「最高の車がないなら、時代ごと創り直せばいい」
峠の事故で命を散らした生粋の「車バカ」が目を覚ましたのは、まだ馬車と泥道が当たり前の大正時代の日本。
華族の次男・九条芳信として転生した彼は、未発達な技術レベルに絶望するどころか、一から「理想の車」を組み上げる野望に火をつける。
彼が欲しいのは、最高のエンジンと、強靭なパーツ、そして車が全力で走れる平坦な道だけ。
その純粋すぎる渇望を満たすため、芳信は未来の圧倒的な知識を武器に、幼子の皮を被った怪物として動き出す。
前代未聞の技術力で大人たちの常識を破壊し、未曾有の国難をも自作の機械でねじ伏せる芳信。
さらには自らの理想の車を走らせるためだけに、帝国陸軍から巨大財閥、ついには国家の中枢すらも盤上に引きずり込んでいく。
やがて彼の生み出した「鉄の咆哮」は、市場を支配する海外の巨大資本にまで牙を剥き、日本の重工業史を強引に書き換えていくのだった。
大正から激動の昭和へ。
「車を愛し過ぎた少年」が限界回転数(レッドゾーン)で時代を駆け抜ける、前代未聞の国家魔改造ファンタジーが今、開幕する!