「今すぐ食べてしまいたいくらいだな」年下の幼馴染セシルにそう耳元で囁かれ、侯爵夫人の私―ヨランダ―は身を震わせた。
セシルに土下座までして懇願された私は、彼の女性恐怖症克服のために文字通り一肌脱いだ。一夜限りのはずだったのにセシルは何度も私を求めてくるし、冷めきった夫婦生活への嫌気と、セシルとの甘すぎる情事に溺れ、彼を拒めない。いつしか、身体だけでなく心までも彼に溺れかけそうになるけど、私は既婚者で彼より10歳も年上。「こんな私よりも彼にもっとふさわしい女性がいるでしょう?」と身を引くが、セシルはそんな私を逃がすつもりはないらしい。
年下幼馴染に身も心も翻弄され、次第に溺愛されていく。ふとしたきっかけから始まった禁断の関係の終着点はどこに?