――小さな一歩が、やがて世界に届くまでの物語。
商店街の片隅、壁打ちだけで腕を磨いてきた少女・紗菜。
部活にも入れないほど家計は苦しく、古びたラケットが彼女のすべてだった。
それでも諦めず、兄の支えと友の声に背中を押され、ひとつひとつ勝ち星を重ねていく。
「負けないためじゃない。支えてくれた人に胸を張るために、勝つ」
涙の数だけ強くなり、やがて無名の少女はコートで注目を浴びる存在へ。
世界が待つ決勝戦で、彼女は何を掴むのか――。
全100話完結。
読めばきっと胸が熱くなる、青春と感動のスポーツ小説。