「俺が、お針子……?」
異世界に召喚された県庁福祉課勤務のおじさん、白田一鉄。
勇者として召喚されたはずだが、召喚時に付与されたスキルが「お針子」だったため手違いだと判断されてしまう。
元の世界に戻るには最低10年かかるとつげられ、どことなく胡散臭いダークエルフの魔導士・ネイネイに助けられながら異世界で新生活を始めることに。
オジサンであることが理由で就職口が見つからず絶望するも、スキルで作ったぬいぐるみに魔力を付与し使い魔として売り出すことでなんとか生活の糸口を見出す。
使い魔のホワをお供にぬいぐるみ工房兼店舗を構えた途端、快活な移民の少女・ルルに運営資金を盗まれたり、市場独占を目論むゴールディ商会からの妨害に受けたりと散々な目にあうが、それらは全てこの異世界の社会問題が起因だった。
白田は元の世界に戻るまでに、少しでも今いる世界を良くしようと、お針子スキルとぬいぐるみを武器に奔走しはじめる。
さようなら! 異世界まったりスローライフ!
こんにちは! 異世界にも社会問題ってあるんだね!
自分だけがハッピーエンドでは気がすまない。ぬいぐるみオジサンの異世界適応系ファンタジー。