癒ししかできない“無能聖女”として、王国から追放されたリリア。
戦えない聖女は不要――そう告げられ、居場所を失った彼女は、辺境の小さな村で静かに暮らし始める。
祈らず、癒さず、ただそこにいるだけ。
それなのに村は不思議なほど穏やかで、魔物も、争いも、近づかない。
けれどその「安全」は、少しずつ世界を歪めていく。
守られる村と、守られない外の世界。
留まることで救われる人と、失われていくもの。
これは、誰にも感謝されないまま、
世界の境界を静かに支え続けた聖女が、
それでも“留まらない”ことを選ぶ物語。
追放ざまぁから始まる、
静かで残酷で、優しいファンタジー。