王太子の婚約者として尽くしてきた令嬢レティシアは、
ある日突然「悪役令嬢」の汚名を着せられ、婚約を破棄される。
行き場を失い辿り着いたのは、王都から遠く離れた辺境伯領。
そこでは、彼女に役割も期待も与えられなかった。
何かを証明しなくてもいい。
誰かのために先回りしなくてもいい。
それでも、気づけば物事は少しずつ整っていく。
彼女の名前が知られることはないまま。
「役に立たなければ居場所がない」
そう思い込んでいた彼女が、
ただ“ここにいていい”場所を見つけるまでの、
静かで優しい異世界恋愛譚。