「落ちない汚れはございません!」
街はずれの洗濯婦サボンは、どんな染みも一発で落とす天才。なのに本人はとびきりのグータラである。
前世、「おせんたく」に憧れて死んだ幼子だった彼女は、神様の門でチート(聖女・聖剣・最強系)をぜんぶ蹴り、駄々をこねて選んだ特典が――〈洗浄(極)〉。
ところがこの力、汚れと一緒に“この国の黒いもの”まで洗い流してしまう。血痕、毒草、消したはずの文字。服に残った痕跡は、嘘をつかない。
やがて王宮に召し上げられたサボンは、貴族の染みを落とすうちに、汚職も、隠蔽も、教会が隠した“いちばん黒いもの”まで、バッシャバッシャと洗い流していく。
なお、正義感はない。動機は「落としがいのある汚れ」を落としたいだけ……!