現代世界。
神話は過去の遺物となり、科学は世界のすべてを説明できると信じられていた。
しかし世界の裏側では、
異能・神話的存在・異界構造は今もなお生きており、
それらを管理し、再設計しようとする思想組織
――《オルド・アーク》が静かに秩序を書き換えようとしていた。
彼らの目的は単なる支配ではない。
異能を兵器化し、世界秩序そのものを「最適化」すること。
神が去った後の世界を、人間の手で完成させるという思想である。
それに対抗するのは、
国家にも正義にも属さない私設連合
――《オメガ・ライン》。
吸血鬼、人狼、妖、人工生命体、そして人間。
異なる種と思想を抱えた彼らは、
「正義を掲げない」ことを選び、
世界の均衡だけを守るために行動する。
彼らが守ろうとするのは、
三つの“封印”。
それは力の源ではなく、
**世界が壊れないための「設計図」**だった。
物語は、
吸血鬼セシル・ノクターン卿と
人狼の青年ルクジム・ヴェイルの邂逅から始まる。
封印を巡る事件、
政府機関を装うオルド・アークの暗躍、
異能者を「契約者」として使い捨てる思想。
戦いの中で彼らは知る。
封印は集めるためのものではなく、
解放よりも抑止の方が、世界への負荷が低いという真実を。
やがて戦場はアイスランド――
世界の地脈が交差する地、
アルマンナギャオへと移る。
そこに降臨したのは、
神でも救世主でもない存在。
人工天使。
『ナイトコードΩ
【残響の封印】』は、
世界を救う物語ではない。
それは、
世界をどう定義するかを、
否応なく選ばされる者たちの物語。
不死と生命の価値。
選択と運命の残酷さ。
神話と科学が交差し、
技術が神に追いついた時、
“神”という概念そのものが偽物になる。
――その瞬間を描く、
現代神話×思想戦争ファンタジーである。