王太子と聖女の前で、
私は「悪役令嬢」として断罪された。
王国のために裏で調整を続けてきたことも、
誰も怒らせないために私が泥を被ってきたことも、
すべて「気に入らない女」の一言で切り捨てられた。
だから私は、何も言わずに王都を去った。
――ただ、それだけ。
命令もしない。復讐もしない。
私は、もう政治に関わらない。
それなのに。
・王都は決断できなくなり
・市場は止まり
・軍も教会も機能不全を起こし
・善意と正論が、国を静かに壊していく
気づいた時には、
王国は「私抜きでは何も決められない」状態になっていた。
これは、
何もしなかった悪役令嬢が、
沈黙だけで国家を解体していく物語。
――助けるかどうかは、
その時に考えればいいわ。