怪物を倒せば金になる。
普通の社会では危ういだけだった茂の倫理観は、害獣駆除の現場でだけ武器になった。
偶然手に入れた対怪物用の槍が、茂を駆除屋として成り上がる道へ引きずり込む。
現代日本に、ある日突然「怪物」が現れるようになった。
警察も行政も追いつかず、街は壊れていく。
だが、怪物の死体には値段がついた。
底辺フリーターだった才能茂は、その仕組みに救われた。
怖い。危ない。死ぬかもしれない。
それでも、倒せば金になる。
武器を持ち、駆除に出て、死体を金に換える。
金が入れば装備を買う。装備があれば、もっと危ない案件にも手が届く。
小さな駆除を重ねるうちに、茂の名前は少しずつ知られていく。
案件をこなし、死体を金に換えるだけだった茂のもとに、やがて警察からも駆除の依頼が入るようになる。
普通の人間にとっては地獄でも、茂にとっては少しだけ息がしやすい世界だった。
帰る部屋には、風俗嬢の彼女がいる。
怪物を駆除し、金を稼ぎ、彼女と暮らす。
壊れた街で、それが茂の日常になっていく。
これは、英雄でも善人でもない男が、壊れた日本で駆除屋として成り上がる、少し猟奇的なリアル現代ファンタジー。